俳句とは何か?(初心者の方へ)

 俳句とは何か?
 その答えはじつに簡単です。
 俳句とは、季語を入れた五・七・五音の短い詩です。

 次の松尾芭蕉の俳句は、おそらく最も有名な俳句ですが、確かに五・七・五音で季語が入っています。

  古池や蛙飛びこむ水のをと (芭蕉)
  
  ふるいけや(五)/かはづとびこむ(七)/みずのをと(五)
  蛙=春の季語

 次の私の俳句も、五七五音で季語の入った、同じ姿をしています。

  冬虹のまだある空へ伝書鳩 (凡茶)

  ふゆにじの(五)/まだあるそらへ(七)/でんしょばと(五)
  冬虹(冬の虹)=冬の季語

 ここで、小さい「ょ」は一字に数えません。「しょ」で一音になります。

 どうですか? 単純なつくりをしていると思いませんか。
 これなら自分にも作れるかも…
 そんな気がしてきませんか?

 その通り!
 俳句は誰にでも作ることができます。
 だから初心者の方も、臆することなく俳句の世界に飛び込んでみてください。
 まずは、楽な気持で一句詠んでみましょう



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俳句の作り方 〜初心者入門と季語・切れ字の使い方〜
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posted by 凡茶 at 03:13 | Comment(3) | 入門 〜俳句の作り方〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


まずは気楽に俳句を作ってみよう!

 「俳句とは何か?(初心者の方へ)」のページでも述べましたが、俳句とは、一言で言うと「季語を入れた五・七・五音の短い詩」です。
 実にシンプルです。

 こんなにシンプルなのですから、「私は初心者だから…」などと臆することはありません。
 まずは気楽に俳句を作ってみましょう。

 最初は、上手に作ろうとなどせず、季語(季節の言葉)を入れて、五・七・五の計17音(字)の詩を気軽に詠んで(作って)みましょう。

 例を示します。

 今、寒い冬がやって来たのに、子供たちが、外で元気に缶蹴り遊びをしている様子を見かけたとします。
 そして、その子供たちの中に、白人の子が混じっていて、ああ、このあたりも国際化が進んだものだと、多少の驚きを覚えたとします。

 そこで、ごくごく気楽に次のような俳句を詠んでみます。

  白人の子も缶を蹴る寒い冬 (試作@)

 この程度の俳句なら、初心者の方でも作れると思いませんか?
 まずはこの程度の俳句を、肩に力を入れずに、楽な気持ちで作ってみましょう。

 そして、後から推敲によって気楽に作った俳句を、納得いくものに育てていくのです。
 どんな平凡な俳句も磨けば光る原石です。

 では、さっそく推敲に入りましょう。

 この俳句で最も気になるのは「寒い冬」の部分です。
 冬は寒いのが当たり前なので、わざわざ「寒い冬」などと説明する必要はありません。
 余分な言葉が入ると、俳句が重たくなってしまいます。
 そこで、歳時記をめくって、もっと良い季語を探してみましょう。

 歳時記とは、季語を季節ごとにまとめて説明した字引です。
 俳句を始める人は、これだけは書店で買っておく必要があります。

 さて、歳時記をめくっていくと、冬が到来して間もない頃を示す「冬はじめ」という季語が見つかりました。
 この季語と「寒い冬」という言葉を取り替えてみます。

  白人の子も缶を蹴る冬はじめ (試作A)

 季語を変えるだけで、グーンと俳句が良くなった気がします。

 次に、「缶を蹴る」という部分を直していきます。
 「缶を蹴る」という行為は子供に限らず、機嫌が悪い時の大人もする行為です。
 やはり「缶蹴り」という表現を用いないと、子供の遊びであることをしっかり伝えられません。
 そこで、「缶を蹴る」を「缶蹴りす」に改めてみましょう。
 「缶蹴りす」の「す」は、現代の「する」にあたる古語です。

  白人の子も缶蹴りす冬はじめ (試作B)

 だいぶ良い俳句になってきました。
 次は「子」という言葉が余分なので削っていきます。
 「缶蹴り」という語を目にして、子供の遊んでいる姿を想像しない人はいません。
 ですから、「子」という言葉をわざわざ使う必要はないのです。
 俳句はわずか17字の短い詩です。
 余分な言葉は極力削いでいきます。

  白人の混じる缶蹴り冬はじめ (試作C)

 最後の磨きに入ります。
 「白人」という語ですが、なんだか学術用語のようでかたい感じがしませんか?
 無邪気な子供たちの遊ぶ光景を詠んだこの俳句には、どうも馴染まない気がします。

 そこで、「白人」のかわりに「青き眼(め)」という言葉を使ってみましょう。
 やわらかい感じがしますし、「青」という色が入ると、俳句から受ける寒い印象が、一層増すような気がするからです。

  青き眼の混じる缶蹴り冬はじめ (凡茶)


 ようやく一句が完成しました。

 初心者の方は、上に述べたように、まずは気楽に季語を入れた五・七・五音の俳句を作りましょう。
 そして、歳時記などをめくりながら、その句を推敲によってよりよい俳句へと磨きあげていきましょう。
 その繰り返しで、俳句作りの腕が上達していくと思います。



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posted by 凡茶 at 02:37 | Comment(4) | 入門 〜俳句の作り方〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


なぜ俳句は「有季定型」なのか?

 俳句は季語を入れて、五・七・五音で作るのが原則です。
 この原則を「有季定型」と言います。

 季語が有り、五・七・五音の定まった型をしている詩こそが、俳句であるというわけです。

 では、なぜ、俳句は有季定型で作られるようになったのでしょうか?
 これを理解していただくために、ごくごく簡単ですが、俳句のルーツを知っていただきたいと思います。


■ 俳諧の連歌(はいかいのれんが)

 人間の祖先がサルであるように、俳句にも祖先があります。
 それが室町時代末期から江戸時代にかけて行われていた「俳諧の連歌」です。

 俳諧は元来、たわむれ、おどけの意を表す言葉で、俳諧の連歌とは、「従来の連歌のように格式張らず、世俗的な言葉も使って楽しむ連歌」でありました。
 
 松尾芭蕉も、与謝蕪村も、小林一茶も、俳諧の連歌を生業とする俳諧師でありました。
 だから、彼らを、すぐれた「俳句」を作った人と形容するのは、本当は正確さに欠くのです。

 さて、この俳諧の連歌とは、次のような遊びでした。

 まず、誰かが五・七・五音の句(長句)を詠みます。
 この第一句目を発句(ほっく)と言います。

 この発句を踏まえて、別のだれかが七・七音の句(短句)を付けます。
 この第二句目を脇と言います。

 次にこの脇に付く長句を、誰かが第三句目として詠みます。

 このように長句と短句を交互に詠んでいき、三十六句目まで続けます。
 これが俳諧の連歌です。
 なんとも楽しそうな遊びですね。

 なお、最後の三十六句目は、挙句(あげく)と言います。
 今でもよく用いられる「挙げ句の果て」という慣用句は、ここから来ています。


■ 発句は時候の挨拶(あいさつ)

 この俳諧の連歌には、いくつか決まりごとがあったのですが、一番最初に詠まれる発句には、時候の挨拶がわりにその時々の季語を入れるのが習いでした。

 そう、この季語を入れて詠んだ「俳諧の連歌の発句」こそが、現代の俳句の直接の祖先なのです!

 芭蕉も蕪村も一茶も、俳諧の連歌を楽しむ中で、この発句作りには特に力を入れていました。


■ 俳諧の連歌から俳句へ

 明治時代、「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の名句で知られる正岡子規は、複数人で行う俳諧の連歌を否定しました。
 そして、季語を入れ五・七・五音で詠む従来の「俳諧の連歌の発句」を、新たに「俳句」として一人立ちさせ、個人で創作できる文芸へと変えることに成功しました。

 ここに、有季定型で作る「俳句」が誕生したわけです。

 俳句が有季定型で作られるようになったのには、このような歴史的背景があるのです。



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posted by 凡茶 at 05:30 | Comment(0) | 入門 〜俳句の作り方〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする